子猫救出作戦

僕の仕事場は、淀屋橋のオフィスビルの1階にあって、裏にビルの立駐がある。

残業で仕事をしていると、かすかに「ミャー、ミャー」と音がする。初めは何の音かと思ったが、どう考えても子猫の鳴き声。オフィスを出てみると、裏の立駐から子猫の鳴き声がした。立駐は地上1階地下2階の構造になっており、どうやら子猫が入り込んで出られないようだ。

とりあえず、ビルのメンテナンス会社に電話して、立駐に子猫が入り込んで出られないみたいだから、助けて欲しいと伝えた。とりあえず上司に相談します、と言われて電話を切り、程なく、10分くらいで向かいます、と連絡があった。

メンテナンス会社の人が来て、ライトで車の下を照らすと、車の下に子猫がいた。怖がって出てくる気配がない。後ろに回り込んで追い立てようとするが、目を離した隙に地下に降りてしまった。下手に立駐を動かすこともできないので、助け出すには立駐のメーカーの人に来てもらわないといけないとのことだが、メーカーの人に来てもらうと有料になると言う。今回の場合、支払うところがはっきりしないので、メンテナンス会社としても、頼めないということだった。よほど、僕が出します、と言いたかったが、勝手な判断をしてもいいものかどうか分からず、しばらく大の大人たちが立ち尽くしてしまった。よく、大人たちが協力して動物を助けるシーンをテレビとかで見るが、あれは、テレビだけの話なのか?状況が状況だけに、こういう場合は融通を利かせられないのか?と、大人の事情に呆気に取られてしまった。

人の気配があると余計に怖がって出てこないかもしれないということで、いったんその場を離れることにした。

運良くその作戦がうまくいって、子猫は自力で下から上がってきて、駆け足で逃げていった。

なんとか助かってよかったが、なんとなく後味の悪い救出作戦だった。


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